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ふたりのアトリエ〜ある彫刻家とモデル



これは、フランスの彫刻家、アリスティド・マイヨールと、彼の代表作のひとつ「地中海」を、映画の中の彫刻家と作品のモチーフにして作り上げた映画。

年老いた芸術家が、若く美しいモデルに最後の情熱の炎を燃え上がらせる物語です。



1943年、夏。

ナチス・ドイツ占領下のフランス南西部。

スペイン国境近くの村に、彫刻家のマーク・クロスは住んでいた。

80を過ぎ、高齢と戦争が製作意欲を失わせる日々の中、彼の妻であるリーは、村の広場でひとりの娘に目を留めた。

やつれた様子ながら野性的な魅力を湛えた娘を、リーはクロスの好みと見て、家に連れ帰る。

スペインの収容所から逃げて来て、行く当てもないと言うその娘、メルセに、リーは夫のモデルになるなら、寝床と食事を用意しようと提案。

翌日から山中のアトリエで、メルセはクロスの製作する裸婦像のモデルとなるのだが・・・


 この映画、アリスティド・マイヨールを主人公、クロスのモデルとしながら、その物語は事実に基づく訳ではなく、これは、ほぼ創り上げられたものでしょう。

(「地中海」はマイヨールの晩年の製作ではありませんし、マイヨールの死因は交通事故でした)

境の芸術家が、美女との出会いによって創作意欲を甦らせる、と言う内容は、ルノワールの晩年を描いた「ルノワール 〜陽だまりの裸婦」と同様ですが、史実に基づく「ルノワール」に対し、創作されたこちらの方がドラマティック。

モデルとなる美女、メルセの野性的とさえ言える自然な美しさは、「ルノワール」のミューズ、デデと甲乙つけがたく、フォルムと陰影で勝負する彫刻を描くが故に、敢えてモノクロにした映像も美しい。
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